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「機能性食品」と「ニュートラシューティカル」

 食品には、①栄養素としての働き(第一次機能)、②人間の五感に訴える働き(第二次機能)のほかに、③人間の健康、身体能力、心理状態に好ましい影響を与える働き(第三次機能)、例えば、消化器系・循環器系・内分泌系・免疫系・神経系などの生理系統を調節して、健康の維持や健康の回復に好ましい効果を及ぼす働きがあることが知られています。こうした働き(第三次機能)が科学的に明らかにされ、これらの生体調節機能を十分に発現できるよう設計・加工された食品を、一般に機能性食品と呼んでいます。
 また、法制度において「機能性食品」を直接定義したものはありません。関連するものとして、栄養改善法施行規則第8条第5号で「食生活において特定の保健の目的で摂取をするものに対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品」として厚生労働大臣による許可を受けた食品」を「特定保健用食品」と定義しており、機能性成分に係る表示の適正性等の観点から加工食品が対象とされています。

機能性食品については、諸外国においても法令に基づく明確な定義はありませんが、代表的な研究者等が学術的に定義したものは下記の通りです。

米国(US Institute of Medicine)  : 従来の栄養素の機能を越えて健康効用を提供する可能性のある全ての加工食品、または加工食品素材
EU(Bellisle et al.) : 身体における一つないしそれ以上の生理機能に好ましい影響を与える食品成分(栄養素を含む)を含んでいる食品


上記のとおり機能性食品の定義そのものについての本質的な違いはありませんが、米国においては、機能性食品とは別に「ニュートラシューティカル」という定義があります。
ニュートラシューティカル(N・C)とは、栄養(ニュートリション)と薬(ファーマシューティカルズ)との合成語であり、科学的に機能が裏付けられた飲料、加工食品を広義にとらえた呼称で、「食品・栄養補助食品(dietary supplement)、薬草(ハーブ)製品などに含まれ、健康増進、病気予防または医薬的特性のある天然の生理活性化合物」と定義されています。我が国やEUにおいては機能性食品の範疇としているものの、米国においては機能性食品には属さない別のカテゴリーとして取り扱われています。